9. 日本での生産にこだわる ②
2023.07.10
日本の国内にお金を回したい。労働の現場にお金を落としたい。
靴はアパレル商品のひとつにカテゴライズされますが、日本の靴の9割以上は海外からの輸入です。
さらに、日本製となっていても、部品の調達や加工は海外で行い、組立だけを日本でやっても日本製になります(家庭用品表示法) 輸入、すなわちドルで仕事をするのではなく、日本なので、円で仕事をしたい考えています。
勝手ながら自分の経験から少し掘り下げます。
弊社レシピが、靴を商品化するときの流れはおよそ下記になります。
1 企画・設計・デザインなど
2 サンプルづくり
3 サンプル修正
4 仕様決定
5 展開する各色のサンプル製作
6 生産決定
7 材料購入
8 各部品加工開始 革の裁断縫製など
9 部品が集まったら組立・仕上
10 箱詰め
11 出荷
レシピにおいては、全て弊社が、静岡を中心に日本国内で行っています。
対して、靴を海外で生産するとき
1 企画・設計・デザインなど
2 サンプルづくりを海外に指示
3 海外でサンプル資材を仕入れ、製作
4 サンプルを輸入(国際宅急便など)
5 確認して仕様決定
6 展開する各色のサンプルを海外で製作
7 サンプルを輸入
8 生産決定
9 海外で材料購入
10 海外で各部品加工開始 革の裁断縫製など
11 海外で部品が集まったら組立・仕上
12 箱詰め
13 輸入
14 コンテナからデバン(荷物を日本の倉庫で取り出す事)
15 海外材料の品質を検査するために第3者機関に素材強度検査
16 出荷
およそ上記の流れになります。
海外送料や、関税などの要素が発生してきますが 送料や検査料といったものは、とても高いのです。
関税もかかります。納税は国民の義務ですが、関税より、日本の所得税の方が腑に落ちる。
海外でも、裁断や縫製は、労働者の方が担いますが、そこに支払われる賃金は正直安い。
このように整理した時、だったら、 日本の良質な材料の仕入れのためにお金を使いたい。
日本の中の労働賃金にお金を使いたい。私はそのように思っております。